REPORT
Creativity Future Forum
2021.12.3 (FRI)
17:45 @
【アーカイブ】ソーシャル イグジスタンス 〜インターネットにおける私たちの社会的な存り方とは?
「『ぼくらのウォーゲーム』ネットをモチーフに新しい世界への希望を込めてつくった」(細田守)


「人間が見せているのは、多面性のなかの一面」(細田守)


「「ありがとう」は一方的に言い続けたり、言われ続けたりするとつらい。循環させるもの」(吉藤オリィ)


SUMMARY

 インターネットやテクノロジーの発達は私たちの生活や社会、実存に大きな影響を与えている。アニメーション映画監督の細田守は、自作で繰り返しネットをモチーフとして取り上げてきた理由を語り、初音ミクのプロデューサーである佐々木渉は、技術的限界をあえて初音ミクの個性としたことを述べた。遠隔操作ロボット「OriHime」を開発した吉藤オリィは、自分の体がひとつしかないことを疑問に感じ、その延長線上で研究をスタートさせたと語る。
佐々木に対して細田は、初音ミクをゲームにしなかったことを慧眼として評価した。また、自分という存在に関する議論として、細田は『竜とそばかすの姫』では、いつもは教室の隅にいるような子でも、ネットでは別の居場所を作れることを表現したと述べた。吉藤は定年退職をなどで今までの役目が失われると人間は自分をなくしてしまうと応え、居場所や役目が人間にとっていかに重要なものであるかを指摘した。孤独はどのように解消されるのか。しかし現代は、リアルでもバーチャルでもそれを解決することができる。
それぞれのジャンルの最先端を走り続ける3者の対話は、現代の社会における実存をめぐる貴重な意見を交換する機会となった。