2021.12.28

Creativity Future Forum

【レポート】DAY 4 CREATIVITY Z FUTURE

4日間に渡って開催されたCREATIVITY FUTURE FORUM。最終日のDAY 4は「CREATIVITY Z FUTURE」というテーマでお届けさせて頂きました。コミュニケーションの分野においては手話にマッチングアプリ、エンターテインメントの分野においては落語にラップなど、一見対照的であるアナログvsデジタル要素や伝統vs現代要素も踏まえ、Z世代、未来、この時代ならではのトレンドや文化における創造性や感性に触れ、未来を妄想・探究した1日。そんな1日から見えた未来とは?

飯塚 帆南

#Z世代  #伝える力  #こどもの創造性  #未来の笑い  #カレー性  #新価値観  #人間とAIの共存  #デジタルネイティブ  #サステナビリティ  #ニューノーマル 

DAY 4 Channel 1 アーカイブ


0:19:56
『【DAY4】CREATIVITY Z FUTURE オープニング』( 5分)※ch2でもご覧いただけます
[カタリスト ]
・飯塚 帆南(UNIVERSITY of CREATIVITY)

Session 32
0:22:58
『恋する細胞を震わせる~伝える力とはなにか?』( 60分)※ch2でもご覧いただけます
[カタリスト]
・岡崎 伸彦(一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioi 代表理事)
・中川 綾二(一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioi 理事)
・石田 竜士(一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioi 理事)

Session 33
1:29:45
『Z寄席!超デジタル時代の落語実験室〜「考えるな、感じろ。感じるな、笑おう。」』(80分)
[カタリスト]
・立川 志の春(落語家)
・伊藤 耕太(博報堂生活総合研究所 上席研究員)

Session 34
2:35:45
『YOGA 創造性と呼吸』(20分)
[カタリスト]
・Toshiko(One Step Greener Yoga・Berto’s Ginger Beer)

Session 35
2:57:30
『恋する Z ! 〜マッチングアプリが変える世界』(60分)
[カタリスト]
・伊藤 早紀(マッチアップ編集長)
・つるたま(一般社団法人ソウレッジ代表理事)
・梨本 珠生(慶應義塾大学2年生)
・森川 友義(早稲田大学国際教養学部教授)
・ジェレミー(ストーリー芸人)

Session 36
4:05:55
『CREATIVITY FUTURE FORUM〜そーぞーせいでしゃかいをかえよう』(45分)
[カタリスト]
・市耒 健太郎(UNIVERSITY of CREATIVITY 主宰)
・星出 祐輔(UNIVERSITY of CREATIVITY)

Session 37
4:48:15
『AIラッパー〜人工知能が生み出すリズムとライム 』( 90分)※ch2でもご覧いただけます
[カタリスト]
・呂布カルマ(名古屋天白JET CITY PEOPLE代表)
・AI ラッパー
・マチーデフ(ラッパー / ラップクリエイター)
・貴田 達也(エンジニア)
・横井 優樹(博報堂 映像プラナー)


・『DAY3 CREATIVITY EARTH FUTURE オープニング』0:15:00
・『世界を変える(肉好きのための)一週間のフルコース』 0:20:59
・『Circular Creativity Lab. クリエイティビティで廃材をハックしよう』1:45:50
・『赤坂未来妄想 vol.1 〜サステナブルxエンタメでまちが変わる?』3:44:50
・『UoC特別野外授業 “Rebuild New Culture~触りたくなる未来をつくろう”』 3:54:56
・『WHY CREATIVITY ?』5:04:54
・『HOMO COVIVIUM 〜自然のテックと人間のゆくえ』5:39:50
・『New Earth Mandala ~本気の3.5%が世界を変える』6:12:26

DAY 4 Channel 2 アーカイブ

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・『YOGA 創造性と呼吸』 1:29:55
・『[Social Cinema Dialogue] -PEOPLE POWER 気候変動と日本Ⅱ』(事前登録者のみ上映)
・『つくりかたをつくろう』2:49:03
・『八ヶ岳のアートコモンズ「対話と創造の森」からのメッセージ』5:19:15


【恋する細胞を震わせる~伝える力とはなにか?】
・岡崎 伸彦(一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioi 代表理事)
・中川 綾二(一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioi 理事)
・石田 竜士(一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioi 理事)

【Z寄席!超デジタル時代の落語実験室〜「考えるな、感じろ。感じるな、笑おう。」】
・立川 志の春(落語家)
・伊藤 耕太(博報堂生活総合研究所 上席研究員)
・みくる(国際基督教大学3年生、女優、歌手)
・村上和亮(早稲田大学4年生)

【こどもないかく】
・オクダサトシ(goen°アーティスト)
・吉田 和充(Neuromagic Amsterdam BV)
・軽部 拓(こどもごころ製作所 所長)
・本橋 彩(UNIVERSITY of CREATIVITY)

【カレーなるZ - AIはカレーになれるか? わたしたちはカレーのようにハッピーで持続可能な何かを発明できるか?】
・印度カリー子(スパイス料理研究家、香林館株式会社 代表取締役)
・大澤 正彦(日本大学文理学部 次世代社会研究 センター長)
・勝見 仁泰(株式会社Allesgood 代表取締役)
・聖秋流(ジェンダーレスクリエイター)
・飯塚 帆南(UNIVERSITY of CREATIVITY)

【YOGA 創造性と呼吸】
・Toshiko(One Step Greener Yoga・Berto’s Ginger Beer)

【恋する Z ! 〜マッチングアプリが変える世界】
・伊藤 早紀(マッチアップ編集長)
・つるたま(一般社団法人ソウレッジ代表理事)
・梨本 珠生(慶應義塾大学2年生)
・森川 友義(早稲田大学国際教養学部教授)
・ジェレミー(ストーリー芸人)

【CREATIVITY FUTURE FORUM〜そーぞーせいでしゃかいをかえよう】
・市耒 健太郎(UNIVERSITY of CREATIVITY 主宰)
・星出 祐輔(UNIVERSITY of CREATIVITY)
・伊津 聡恵(UNIVERSITY of CREATIVITY)
・飯塚 帆南(UNIVERSITY of CREATIVITY)

【AIラッパー〜人工知能が生み出すリズムとライム】
・呂布カルマ(名古屋天白JET CITY PEOPLE代表)
・AI ラッパー
・マチーデフ(ラッパー / ラップクリエイター)
・貴田 達也(エンジニア)
・横井 優樹(博報堂 映像プラナー)


「Z」に込めた想い


みなさん「Z」と聞いて何が頭に浮かびますか?この1日をプロデュースするにあたり、まずは自分なりにこの「Z」の意味を解釈するところから始まりました。

Z世代は、一般的に1996年から2010年ごろに掛けて生まれた人たちのことを表すことが多く、その定義に基づくと、2021年現在で25歳~11歳という年齢に属することになります。1
※明確な定義はなく、この区切りには諸説あります。

そんなZ世代の生の声を踏まえた企画・コンテンツを考えるべく、たくさんの10代20代のみなさんにご協力頂き、対話させて頂きました。

対話の中でたくさんのキーワードや考え方が出てきましたが、その中で色濃く見えてきた3つのテーマが発信性、即興性、多様性でした。

◾️発信性
テクノロジーの普及や多様な価値観によりコミュニケーションのあり方が日々変化していく中で、自分の言葉や考えを世に発する、何かを表現するという行為において、どのような意識・行動変革起きているのか?

#デジタルネイティブ #SNSネイティブ #ワンクリックでいつでもどこでも発信できちゃう #発信したい・バズらせたい欲求vsオンライン上で一生残るかもしれない恐怖との戦い #自分の発言に対する責任 #自己主張 #同調圧力 #スマホ上ではコミュ力高いけどリアルではコミュ力低い? #恋愛への影響とは?

◾️即興性
簡単に個人がメディアとなれる時代。オールドメディアのみならず、誰もが即興的に情報拡散できるようになったことによりボトムアップで何かが文化として定着する現象が今では珍しくない。

#思ったら直ぐに行動に移せる #表現の自由 #自分の感情に素直に行動する #24時間で消える前提だからこそ許される即興性 #その場で生まれる文化 #ヒップホップ文化 #共感を得たら瞬時に拡散 #すぐに世界と繋がれる #SNSで繋がっている人はみんな友達 #会ったことなくてもマブダチになれちゃう

◾️多様性
SDGsネイティブなZ世代は日頃からSNSなどで世界中の多様な価値観に触れるタッチポイントが多く、違いや異文化を尊重すること・受け入れることに対し寛容で「自分らしさ」が大きなテーマ。

#自分らしさ #ありのままの自分 #自己表現 #みんな違ってみんないい #ジェンダー論 #LGBTQ+ #多国籍 #異文化 #越領域 #受け入れる姿勢 #興味を持ち無知を無くす #誰一人取り残さない #SDGs #日本社会がより多様性溢れるためには #壁を無くす #〇〇という概念を無くす

それら事柄、事象、時代的背景を踏まえ、Z世代、未来、令和の潮流に纏わるコンテンツを企画させて頂きました。

コロナ禍でも青春を


また、コロナ禍に青春を生きるZ世代。部活に修学旅行、学園祭に卒業式など、あらゆる青春の行事が白紙となってしまった彼ら。未だに思うように会えないこの時代だからこそ、そんなZ世代のみなさんに創造的で楽しく、ハッピーでカオスな文化祭のようなひとときを届けたいと想い、1日を設計させて頂きました。

画面越しでも五感が刺激され、一体感を感じ、熱気を感じ、感動し、思いっきり笑い、時には現場の緊張感も感じ、まさか!体験もあり、お祭り感を味わい、青春を感じてもらうべく、多岐に渡るコンテンツに多種多様なクリエイティブカタリストのみなさんにご参加頂きました。

手話アーティスト|落語家|小学生|エンジニア|スパイス料理研究者|ラッパー|プログラマー|インフルエンサー|恋愛学教授|起業家|アカペラ歌手|体育会系大学生|エンジニア|AI研究者|ジェンダーレスクリエイター|マッチングアプリソムリエ|性教育専門家|サステナビリティ伝道師

また、この日は参加型コンテンツが多く、視聴者のみなさんもこの美しいカオスの当事者として巻き込ませて頂き、一緒にこの1日を作り上げて頂きました。みなさん無しでは成り立たなかったZ DAY。ご参加頂いたみなさん、本当にありがとうございました!

無音の世界が人間の創造性を拡張させる


情報過多な日常に慣れてしまっている私たち。常にできるだけ多くの情報を把握し安心したいという欲求がある中、「恋する細胞を震わせる~伝える力とはなにか?」の手話のセッションの無音さに最初不安を感じてしまった人もきっと少なくないのではないでしょうか?

加工・編集して、盛る文化が主流となっている今、あえて何かの要素を無くし、限られた条件の中で何かをするという体験が非日常に感じ、とても新鮮でした。話者がしっかりと相手の目を見て話し、自分の感情に素直に表情を豊かに表すことで、聞き手側も引き込まれ、想像力が働き、言語で表せる以上の想いや感情が伝わってきたことに大変驚きました。

画面に向かって話す、もしくは、スマホに打ち込むスタイルのコミュニケーションが日常となっている今だからこそ、改めて、人間が本来持つ「伝える」という創造的スキルの力をこのセッションを通じて感じてもらいたいと強く思います。



また、この日は実は「Z寄席!超デジタル時代の落語実験室〜」という落語のセッションでも情報が限りなく少ない中、何かを体験してもらうということを経験して頂きました。落語は歌舞伎や能楽などと異なり、舞台装置、衣装や小道具など無く、ただただ噺家が高座に座り、一人何役も演じ、身振り手振りのみで物語を進めるという極めてシンプルで外部的補助の少ない伝統芸能です。

そのため、聞き手の想像力が鍵を握るこの芸ですが、落語家の立川志の春さんに「金明竹」という演目を口演頂いた際も、手話セッション同様、聞き手としての能力が普段以上に拡張されているように感じました。

現代ではあらゆるモノ・コトが手に入ってしまうので「もっともっと」と求めてしまいがちですが、時にはあえて限られた条件の中で何かをするということが、改めて人間が本来持つクリエイティビティの価値を気付かせてくれ、人間の創造力を拡張してくれると感じました。

人生は失敗のアーカイブ


受験や就活の文化があるせいか、日本では特に「失敗できない」という見えないプレッシャーと常に闘いながら生きているように感じます。「正しさ」を追求されるあまり、みなさん日々の生活を窮屈に感じていませんか?しかし、そのような状況下ではクリエイティビティは生まれませんし、発揮されません。このZ DAYの2つのセッションでは、失敗も肯定し、より気楽に、より解放的になることの良さを改めて気付かせてくれました。

落語のセッションにて立川志の春さんが「落語とは人間の弱さを賛美する芸」であると仰りました。人間は元々どうしようもなくダメなものである。でもそれでいいと優しく且つ面白く教えてくれるのが落語。「金明竹」に出てくる与太郎というキャラクターは失敗を何度も何度も繰り返すけれど愛され続ける古典落語のスターです。完璧や成功が常に求められるこの現代の世の中で、伝統的な落語は今を必死に生きる私たちに必要な心の処方箋なのかもしれません。



そして、恋愛のあり方も時代の変化と共に変わりつつあります。コロナが加速させたマッチングアプリ上での出会いの需要。なんと今では10人に1人がマッチングアプリ婚とのこと。今までは感情から始まっていた恋も、アルゴリズムに大きく左右されるようになりました。アルゴリズム・AI・データに基づくもの = 絶対に正しい。というのが一般論かもしれませんが、それが必ずしも恋愛に当てはまらないことをマッチアップ編集長の伊藤早紀さんが「恋する Z ! 〜マッチングアプリが変える世界」のセッションにて教えてくれます。失敗を繰り返し、そのプロセスを楽しむことこそが恋愛の醍醐味。答えや目的に縛られず、寄り道してでもより自分の感情に素直に、楽しく恋してみませんか?



〇〇を無くしたい


このCREATIVITY FUTURE FORUMには何かしらの形で社会を変えたい!と思っているカタリストの方々にご参加頂きました。みなさん熱い想いを持っていて、聞いてるだけで胸が熱くなる場面が多々ありました。そんな想いを語る中で、Z DAYで特徴的だと感じたことがひとつあります。それは何度も「〇〇を無くしたい」というフレーズを耳にしたことでした。

手話のセッションでは「障害という言葉を無くしたい」という発言がありました。どうしても存在している聞こえる人と聞こえない人の見えない壁。でもそれを壁と捉えるのは興味関心を持っていないから。そんなバリアを取っ払うために、日頃パフォーマンスなどを通じて活動しているとのことでした。

また、「カレーなるZ」のセッションではジェンダーレスクリエイターの聖秋流さんがご自身のジェンダー観について語ってくれました。自分が生き辛かった過去の経験を踏まえ、より多くの人に自分らしく生きることの楽しさと素晴らしさ伝えられたらと毎日Tik Tokを更新されています。そんな聖秋流さんからは「カミングアウトという言葉を無くしたい」という発言がありました。



創造性の定義・捉え方は人それぞれですが、「今までにない新しいモノ・コトをつくること、生み出すこと」と言われることが多いかと思います。そのため、私は何かが新たに生まれ、何かが増えることを創造的なプロセスだと思いがちでした。しかし、この日を通して、〇〇を無くすことで、自分の理想な社会・世界を造りたいと語っているカタリストのみなさんのお話しをお伺いし、何かを無くすということも逆に創造的なプロセスだと気付かされました。

「Z」から学ぶABC


カレー性のセッションではどのようにしたら今の時代のジェンダー観が、カレーのように世代も国境も超えて、普遍的に誰もが受け入れられるものになるのか、この価値観が浸透するのか議論しました。そこで至った結論は「みんなと友達になる!」ということ。愛を持ち、聞く姿勢を持つだけで物事の捉え方は大きく変わります。それにより、人間はたくさんのバイアスから解放され、無知を克服し、初めてきっと心から「We are ALL born CREATIVE.」ということに気づけるのではないでしょうか?

1 講談社SDGs. “Z世代とは? その価値観や消費行動と、SDGsへの影響力|SDGsにまつわる重要キーワード解説” https://sdgs.kodansha.co.jp/news/knowledge/39069/



ご報告)
「CREATIVITY FUTURE FORUM 2021」内セッション「Z 寄席!」に関して

Catalyst
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飯塚 帆南
UoC プロデューサー

1993年生まれ。高校卒業までの13年間を海外で過ごす(台北、上海、ニューヨーク州、ペンシルベニア州、バーモント州など)。 2015年国際基督教大学卒業。国際関係学・政治学専攻。2016年度ミス日本みどりの女神・農林水産大臣任命「みどりの広報大使」として、G7伊勢志摩サミットやCOP13含む国内外での活動を通じて日本の森林・林業のPR活動に励む。任期終了後、不動産会社にて東京オリンピック・パラリンピックの選手村開発・運営業務に2年半従事する。その後、フリーランスとなり、バイリンガルMC、翻訳・通訳、 アーティストマネジメント、プロジェクトマネジメントなど行い、現在はUNIVERSITY of CREATIVITYにてユースエンゲージメント、グローバル、プレスにおけるプロデューサーを務めている。また、ミス日本運営委員会の委員長として、コンテスト運営・ファイナリスト育成等に携わる。

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