2022.10.7

Human Creativity

【レポート】葉山でビーチヨガ with アンビエント音楽 |『W3〜シンクロさせよう、心の波×海の波×音の波』


#creativity  #創造性  #クリエイティビティ  #音楽  #ヨガ  #アーユルヴェーダ  #瞑想  #非言語  #クリエイティブマインド 



小さな画面に映される社会
常に目の前で何かが起こる毎日
私たちはその何かに吸い込まれるようにして
背を丸め
眼を情報に晒して
生きている
まるでコンマがなく
息継ぎがゆるされていない文章みたいに
 
 
都会の慌ただしさから身を剥がすように、電車に乗って訪れたのは、湘南一色海岸にあるUMIGOYA。
夏も終わりかけの晩夏、サンセットの時間に海から吹く少し涼しげな風を、体全身で感じられるロケーションでの実験的ヨガセッションが行われた。
CBC(クリエイティブビーイングセンター)が開催した『W3〜シンクロさせよう、心の波×海の波×音の波』だ。


講師を務めてくれたのはYOGI TOSHIKO。
心が安らぎ、それでいてスッと通った彼女のまっすぐな声を合図に、目を閉じる。
「情報」として耳に届いていた子供の声、波の音、鳥の鳴き声、風の音の全ての存在が、呼吸の度にひとつひとつ頭から離れていく。
思考がクリアになるこの心地よさを味わうのは、いつぶりだろう。
そんな快感を噛みしめながら、頭蓋に響く波の音にだけ耳を傾けることができた。





背骨が正しい位置に戻っていく感覚。
身体に深い呼吸が届けられ、じわじわと毛穴が開いていく感覚。
 
そこに今回のゲスト、DJ Yuri Nakagawaの音楽が織り込まれるのが、今回のヨガセッションの魅力。
参加者の後ろに設置されたDJブースから運ばれる音楽の波は、それぞれの耳に届き、ボルテージを上げていく。




それはまさに、音楽がもたらした熱と、ヨガの運動によって生み出された身体の熱が、皮膚をはさんでぶつかり合うようで、身体が意思によってではなく、引っ張られるように盛り上がっていってしまうのがわかった。
 
心の波、海の波、音の波の交わりを実験する今回のイベントでは、講師のYOGI TOSHIKOに脳波測定器を装着してもらい、随時脳波がDJ YURIのもとに送信され、DJプレイに反映する仕組みを導入。ヨガによって感じている気持ちよさが、内で動く感情が、音楽にアウトプットされて還元された空間は、とても立体的だった。
 
ヨガの呼吸や運動によって、張り、ゆるむように心に起こっていく波(biological wave)、目の前に広がる水平線から届けられる海の波(earth wave)、DJ Yuriがプレイする音楽と波音が混ざって生み出される音の波(music wave)
脳波のビジュアライゼーションは、この3つの波を受け止めた私たちの身体が動いて、生きている芸術的な証拠のようなものだと思う。



身体を見直す、いわゆるセルフケアアクションは近年様々なところで謳われている。しかし、今回のような、多方向のアプローチから身体の内側をなぞって呼吸を届けていく作業を積み重ねて、自己に触れるような、抱きしめるようなケアの仕方もあるのかもしれない。
 
肉体運動の物理的反応と、安定が保たれた自分だけの宇宙を創造する心の波。
音楽に、データとしてのサイエンスが交じって紡がれる音の波。
眼、耳、肌で受け止める海の波。
それぞれの波動が気持ちよく交わる所、アート、サイエンスが交感する場所では、私たちの身体は、創造性は、どのように変化していくのか。


最後の一呼吸と共に目を開ければ、また違う色を帯びた世界が広がっていて、
目を瞑るからこそ、煌めきが飛び込んでくる喜びが認識できる、
そんなことを思った。
 
 
この世界の丸ごとをうけとめられる身体を、構築し直すようなセッションだった。




文:イトナミ
歌人。International Christian University在学中。
高校生時代のスウェーデン留学を経て、改めて日本語のリズムの楽しさを知る。短歌制作に加え、人を観察し、得たイメージから生み出した詩をチェキの裏に隠す、「チェキ詩」という取り組みもしています。



>>『W3』で脳波の計測・データビジュアライズを行ったデータサイエンティスト、篠田裕之氏によるレポートはこちら

Catalyst
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Toshiko
One Step Greener Yoga・Berto’s Ginger Beer

イェーテボリ大学(瑞典)にてファインアート、テキスタイルを学び、その後ノッティンガムトレント大学(英国)にてファッションデザイン修士課程を修了。モノを作るときの集中力や脳の中身はきっと瞑想状態と似ている、そんなことを感じながら帰国後会社員として勤める傍ら、ヨガの世界へ入門。日本のマーケットに広がる「おしゃれなヨガ」の世界ではなく、本物を知りたい、と国外出張の度に世界各地のヨガスタジオを訪れる。 そして2019年インド・リシケシュにてハタヨガ・アシュタンガ・ガイド瞑想の領域でインド政府公認100時間を修了。現地で学んだ瞑想や呼吸法に魅せられ、4か月後再び渡印。ゴアにて1か月滞在し、ハタヨガ、ヴィンヤサヨガ、ガイド瞑想の領域にて全米ヨガアライアンス200時間を修了。現在も会社員でありながら、ヨガがもたらす意識、呼吸、動きを広める活動を行う。 湘南に住み、海岸ごみ10Lと交換で無料のビーチヨガを提供するOne Step Greener Yogaや、自家製の発酵ドリンクGinger Beerを体験してもらうイベントを開催している。

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YURI Nakagawa
Emotional DJ

2015年よりDJとしてのキャリアをスタート。 金沢から京都、そして東京に活動拠点を移し、たぐいまれなる感性と圧倒的な存在感で各地のフロアーを魅了し続けている。現在は東京を中心に活動。得意なジャンルはハウスとテクノ。ファッションと音楽をこよなく愛し、おしゃれで美しく、情熱的で周りを魅了するグルーブを生み出すDJスタイル。また自身で企画している「オーガナイズパーティ SCENTRIP」 は五感を刺激し、かつコンセプチュアルなイベントとして定評がある。 選曲の幅の広さも定評があり、また、ブランドイメージ、歴史、背景を汲み取ったストーリー性のあるDJに評価が高く、外資系ホテルレセプションや、コスメブ ランド、ファッションブランドでのパーティレセプションのDJなどのオファーが多い。(エスティローダー、MAC、Jason Of Beverly Hills、PINKO、Ferrari Japan 他多数)モデルとしても活躍し、また、PR、マーケティング、キャスティング、インフルエンサーとしても活躍し、多岐に渡り活躍。

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篠田 裕之
博報堂DYメディアパートナーズ

ビッグデータ、データサイエンスを用いたマーケティング戦略立案、メディア・コンテンツ開発、ソリューション開発に従事。データを用いたTV番組企画立案・制作、レシピデータ分析に基づいた食品開発、GPS位置情報データを用いた観光マーケティングなどの事例多数。「LINEの既読スルー」、「飲み会の孤立」や「休日における会社の同僚との遭遇」など日常の悩みを機械学習やプロジェクションマッピング、3D物理シミュレーションなど様々なテクノロジーで解決していく実験を繰り返しており、ITmedia「データサイエンスな日常」連載、単著『データサイエンスの無駄遣い』(翔泳社, 2021)などにて発表。データ/テクノロジー活用に関するセミナー登壇、執筆寄稿多数。

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